私の管理するサイトにも、少し前に「類似点のある話を掲載しているサイトがある
から
後発の貴方は削除して謝罪すべきだ」という趣旨のメールが舞い込みました。
パクリかパクリでないのかについての下調べもなく、たとえパクリで無かろうとも
後発のお前が消すべきだ、という明らかに著作権を侵害する訴えに驚きました。
(著作権法違反は完全な親告罪ですから、著作権保持者本人が訴えない限りはたと
え
本当にパクリであったとしても効力はありませんし)
無論、私は先発であるとされたサイトとは何の関わりもなく、訪れたことすらあり
ませんでしたし、他人の創作物をコピーしたり改竄したりして自作と偽るような事
は
一切していませんから、その旨メールでやりとりして、告発者の方にご理解いただ
け
ましたが、これが私へのメールではなく掲示板などへの公開質問(質問ではなく、
いきなりの削除要求でした)であれば、私のサイトを多いに荒らす結果になったの
でしょうし、先方のサイト管理者様に「貴方のサイトがパクられている」というよ
うな
連絡をその方が入れていたら、高い可能性でシャレにならないトラブルに発展した
と
思われます。
大きなトラブルに発展する前にパクリではなく、そもそも先発優先、後発不利とい
う
ような規定はこの誤った提言以外のどこにも存在しないということを理解していた
だけましたが、メール送信者はこの提言サイトの存在を当初明らかにしておらず、
「(先発保護は)ネット上での一般的な認識」であると考えておられました。
誰からそんな馬鹿なことを聞いたのか?と返信をしてはじめてここのURLを知らさ
れた
わけですが、私と同様、情報のソースを知らされないままに、謝罪しろとか盗作す
る
なとか、意図的でなくても後発が謝るのがマナーなんだとか、ワケのわからない苦
情を
受け取って迷惑している方は多くいると思われます。
ローカルルールと銘打とうが、ウェブ上で情報を発信するということには責任が付
いて
回ります。特に、それをが自称「マナー」であったり「正義」であったりすれば、
影響されやすい年頃の方やご自身できちんと物事を考えて判断することに不慣れな
方は、コロッと感化され、それを当然のこととして行使しようとするでしょう。
「提言」などは、そういった閲覧者による運用責任まで考えておられなければ決し
て
軽々しく発してはならない類の情報だということを理解しておられますか?
「広く浸透させる」から「ローカルルール」へと路線変更して法律に違反する提言
の
効力の辻褄を合わせようとなさったようですが、その際「賛同者として名前があっ
たり、サイトにバナーを貼っている方以外に対しては決してこの提言を当てはめて
は
いけません。これは世間的な常識や日本人が守らなければならない法律に明らかに
反している特殊なローカルルールです」と、明言なさったのですか?
そういった内容を誰からも注意を引く場所に大きく掲げておかなければ、広く浸透
させたいと当初おっしゃっていた発言の責任は取れないと思いますが。
また、管理者の多くがサイト運営を停止、中止し、そのまま無責任に逃げる方向の
ようですね。
「情報を発信した責任」とは、都合が悪くなったら、誤りが発覚したら、怒られた
ら、
片づけをして逃げることではありません。
「私はこのような誤った考え方の情報を発信しておりました。この情報にはこれこ
れの
問題点があり、多くの方に指摘され、考慮した結果この情報の誤った点に気付き、
撤回しました。
しかし、既にこの情報を受け取られた方への影響力を鑑み、誤った意見に影響され
た
方による被害が完全にウェブ上から消えたと客観的に判断されるまでの相当期間、
真摯にこの問題と向き合い、運用による被害者への対応を行います」
とでもするのが「責任を取る」ということだと思いますね。
サイトを見て回るに、この提言の根本が著作権(公開権)と憲法二十一条(表現の
自由)を侵害していることを今以て理解できておらず、ただ苦情が来たから降ろし
た、
と言い訳している方ばかりのようですが。 |